今度の改革は本気みたいです。
2020年と言えば、世間一般には東京オリンピック・パラリンピックが頭に浮かぶと思いおますが、受験業界には大学入試改革の方がより大きなインパクトを与えています。
しかし、僕にとっての2020年問題は、「大学入試改革」以上に「小学校の英語の授業」ということになります。今回の英語に関する改定は、僕の知る限り史上最大の大変革だと思っています。さらにこの問題をより複雑にしているのが2018年度からの先行実施です。
Rectangleって何んだ?
今回の英語改革の最大の特徴は、習得する単語数の圧倒的な増加です。小学校で600~700、さらに中学で新たに1600~1800程度です。今の小中学校で習う単語数は小学校0、中学校1200程度ですから、中学卒業時までに習う単語数は倍増ということになります。文科省作成の新テキストを参照すると「基本単語をシャワーを浴びるようにインプットさせる」というもくろみがよく分かります。
小学生で習う単語は、身の回りの事象・具体物に限れ、抽象概念を伴う単語は「0」です。しかし、中には手ごわい単語も散見されます。例えば小3では、「rectangle」という単語を習います。英語をかなり勉強している高校生でも知っている子は少数ではないでしょうか。rectangleを辞書で調べると、矩形・長方形とあります。簡単に言えば、「長四角(ながしかく)」です。「ながしかく」ならば、幼稚園の子でも分かりますね。つまり、rectangleはネイティブなら幼児でもわかる言葉なのですね。だから、小3で習っても何の不思議はないはずです。
今の中2で習う基本文を発見
さらに、新テキストを見ていきます。小5では[What would you like ?][I want to visit Colosseo.] 小6では[I saw the blue sea. It was beautiul.][What do you want to be? I want to be an astronaut.]など助動詞・過去時制・不定詞を使った例文に出くわします。文法的には今の中2で習う単元ですが、文法の説明は一切なく、とにかくインプットに徹するようです。
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アクティビティ中心・文法はやらない。
僕自身もそうでしたが、みんがかつまづく3人称の表現は出てきません。主語は「IとYou」だけ、さらに否定文は出てこない。つまり、こ難しい英文法を教わる前に、英語によるやり取りを身に着けようという狙いだと思います。二人もしくはグループで質問と応答を繰り返すアクティビティが授業の中心になっていくと思います。確かにこれなら英語嫌いの増産は防げそうな気がします。
続きは後ほど、それでは失礼します。